遊園地は、子どもにとってイードの楽しみ。
(ドバイの観覧車)
アラビア語で「祭」をイードと言います。大事なイードは二つあります。その一つ、「断食明けの祭」はラマダーン月が終わったことを祝うものです。
イードの時には、誰もがきれいな服を着たり、皆でご馳走を楽しんだり、連れだって遊びにでかけます。しかし、貧しい人々はそんなふうにイードを楽しむことができません。そのような貧しい同胞のために、断食明けの祭の直前に差し出すのが、「断食明けのザカート(喜捨)」です。
イードを祝う程度の経済力がある家庭では、大人も子どもも数えて、その人数分、この喜捨を差し出します。もともとこの喜捨は、ナツメヤシや小麦などの現物を出すものでしたが、現代ではそれに相当する金額を出すことが多くなっています。日本円ならば、1人あたり1500円程度です。夫婦と子ども2人なら、6000円ということになります。
なお、犠牲祭には、このような喜捨はありません。犠牲祭の時は牛や羊をほふるので、その肉を皆に分けるからです。
関連項目
ザカート・アル=マール(財産の喜捨)
サダカ(任意の喜捨)
イード・アル=フィトル(断食明けの祭り)